【決算発表】ヨシムラ・フード・ホールディングス 2025年2Q

日本株

10月15日(火)の引け後に株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングスの第2四半期決算発表がありました。そちらについて簡単に見ていこうと思います。

まずはサマリ資料を見ていきますが、売上高1.2倍、営業利益2.2倍、EBITDA1.8倍と非常に好調だったように見えます。それぞれの要因ですが、売上高は前期に買収したワイエスフードがフルで今期は寄与しているため、その分の売り上げが上がっています。営業利益については、ホタテの単価が上がったためと説明がありました。

サマリだけ見ると好調そうなのですが、セグメント別の売り上げ見るとホントに伸びているのは買収したワイエスフード分だけで、既存の事業はトータルではとんとんです。元々買収でここまで大きくなった会社だと思いますが、既存の会社や買収した会社とのシナジー効果も発揮してオーガニックでの成長に期待したいです。ちなみに決算発表の動画によると、全体感としては国内は少しマイナス、海外が少しプラスといったところらしいです。

しかし、今後に期待できることもあります。それは、昨年あった東京電力の処理水放出によって落ちた売上分を東電が補填してくれる予定になっています。現時点では補填してもらえること自体は決まっていますが、補填額までは決まっていません。そのため、今回の決算発表には含まれていません。よって、この処理水影響の補填分については下期のどこかのタイミングで上方修正がされる可能性が非常に高いです。ただし、必ずしも額決定によって株価が上がるかは不明瞭です。理由としては、補填額がそれほど大きくなかった場合や、それなりの額となった場合であっても、すでに市場が株価に織り込んでいる可能性があるためです。

もう一つ、いいニュースとしてはホタテの販売単価が上がっているということです。グラフに数値がないため実際はどのくらい影響があるかはわかりませんが、処理水放出前の価格に2024年9月時点で戻っているそうです。また、この価格というのはおよそ2か月後に売り上げに影響してくるということなので、3Q以降、ホタテ事業(ワイエスフーズ、Sin Hinなど)の売り上げや利益が今の数字にもう少し上乗せされてくると思われます。この2点については期待できる材料だと思っています。

最後に決算発表後の値動きを見てみましょう。決算数値は良かったように思いますが、このタイミングで期待されていた上方修正がなかったことや、既存事業の成長が見られなかったことから決算発表の翌日16日は売られて‐8%程度下落しました。下落はしましたが、それほど悲観することでもないように思いますので、直近で増えていた買い残が整理されれば再び上を目指すのではないかと思います。そのためにはもう少し下げてもらうとよいかもしれませんが、確実に反転するのが見えてからでも遅くないように思います。

あとは憶測ですが、処理水の補填額について、今後決算発表を控えている東電の決算発表を事細かに見ると、もしかしたらヒントがあるかもしれませんね。

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